一度は読んだ方がいい少年漫画!不朽の名作5選

 

「名作の少年漫画を、最終巻まで一気に読みたい!」という方は必見!完結している少年漫画のうち、特に「名作」だと思える作品をランキング形式でご紹介いたします。

 

1位:ボクシング漫画の不朽の名作

あしたのジョー

東京・山谷――そこに、ひとりの貧乏な不良少年がいました。喧嘩屋として暴れまわっていた彼の名前は、矢吹丈(やぶきじょう)です。

ある日、ジョーは丹下段平という男と出会います。段平を一方的にボコボコにしたジョーでしたが、段平はジョーにボクシングの才能を見出し……。

たとえ読んだことがなくても、この作品名を知らない人は少ないのではないでしょうか。かつて社会現象をも巻き起こした、名作中の名作です。

主人公のジョーは、貧乏長屋出身の不良で、町では喧嘩屋と恐れられるほど手の付けられない少年でした。そんな彼にボクシングの才能を見出したのが、元ボクサーでいまはアルコール中毒になっている丹下段平です。

段平はジョーをボクサーにしようと熱心に誘いはじめますが、ジョーはそんな段平を逆に利用して、お金だけせびって遊び回まわったあげく、警察に連行されてしまいました。しかし、これが後に彼をボクシングの世界へ導くきっかけになるのです。

貧困生活のなかで生きる意味や目的がなく、そんなうっ憤を暴力でしか発散できなかった少年が、ボクシングをとおして人生を見つめ直し、人生のどん底から世界チャンピオンへと這い上がっていくという、まさに下剋上のスポーツ漫画になっています。

しかし本作の魅力は、それだけではありません。

ジョーのボクシングに対する努力や、師匠となる段平への信頼なども見どころですが、そのようなキレイなものばかりでなく、貧しさや裏切り、嘘など暗い部分も徹底的に描かれています。人間の裏も表も描いているからこそ、読者を惹きつけてやまないのかもしれません。

 

2位:ジャンプの王道バトル漫画

ドラゴンボール

世界中に散らばっている7つすべてを集めると、神龍が現れどんな願いも叶えてくれるという伝説の玉、ドラゴンボール

山奥にひとりで暮らしている少年・孫悟空は、ある日、そんなドラゴンボールを探しているブルマという少女と出会いました。

祖父の形見として持っていた玉がそのうちのひとつだと知った悟空は、ブルマとともに残りのドラゴンボールを探す旅に出かけるのです。

世界的にも圧倒的な人気と存在感を示す『ドラゴンボール』。主人公の孫悟空は、尻尾を持った不思議な少年として登場します。

初登場の時点ですでにかなり強く、ドラゴンボール探しをしていたブルマがボディガードにちょうどいいと考えたほどです。

旅に出た悟空は、その後師匠となる亀仙人や、兄弟弟子で無二の親友となるクリリンなど、さまざまな仲間と出会い、次々に現れる強敵との戦いに身を投じていくことになります。

30年以上におよぶ長い連載のなかで、悟空の前に立ちはだかる敵は実に多種多様。最初は地球規模だったものが、しだいに宇宙規模となり、敵の強さは物語が進むにつれて際限なく上がっていきます。

新しい敵が現れると、最初は悟空たちの手も足も出ないことがありますが、それでも修行をくり返して再び挑んでいく姿は、普遍的な魅力があります。だからこそ、日本を飛び出して世界中の人に受け入れられているのかもしれませんね。

3位:バスケ漫画の金字塔

スラムダンク

バガボンド』などたくさんのヒット作を持つ人気作家、井上雄彦による作品『スラムダンク』。90年代を代表するスポーツ漫画と言っても過言ではない、まさに誰もが知ってる名作中の名作です。

赤い色の髪がトレードマークの不良、桜木花道の成長と仲間たちとの友情を描いたスポーツ漫画です。神奈川県の湘南が舞台になっています。

桜木が恋する美人ヒロインの赤木晴子。その兄でゴリラのような風貌であり、全国制覇を狙うバスケ部主将の赤木剛憲。クールなスーパープレイヤー流川楓。小柄な宮城リョータ。一度は怪我のため、バスケを断念した三井寿。湘北バスケ部の個性的なメンバーが、本作の魅力といえます。

神奈川県予選を勝ち進み、全国大会への出場権を獲得する湘南バスケ部。しかし念願の全国大会2回戦でいきなり日本一の高校と対戦することになってしまいます。全国大会の途中で物語が終わるという点も、この作品のカリスマ的な人気の一因ではないでしょうか。

三井がプライドよりもバスケを選択し「先生バスケがしたいです」のセリフに涙をした人も多いことでしょう。他にも「負けたことがあるというのが いつか 大きな財産になる」や「あきらめたらそこで試合終了ですよ……?」(一重括弧内すべて『スラムダンク』より引用)など心に響く名言や、名場面が多い本作。アニメ化もされ、漫画も単行本初版が当時の最高記録を叩き出すなど、社会現象ともいえるような大ブームを巻き起こした作品をお楽しみください。

 

4位:世界的に人気な少年忍者漫画

NARUTO

人間離れした忍術や体術を駆使して任務をこなす忍。そんな忍たちが暮らす里のひとつである木ノ葉の里に、うずまきナルトという少年が住んでいました。

忍になるための学校へ通うナルトは、里の長であり1番の忍である「火影」になることを夢見ています。しかし彼は学校一の落ちこぼれ。そのうえなぜか、里中の人間から蔑まれる存在で……?

1999年から「週刊少年ジャンプ」で連載され、2014年にその長いストーリーの幕を閉じた人気作品です。忍が存在する架空の世界を舞台に、忍術を駆使した忍たちの派手なバトルをはじめ、里同士の争いや、仲間との絆、裏切りを描いています。

忍というと和風なイメージがありますが、本作では日本の民俗や伝承などを取り入れつつも、独特な世界観を作り上げています。海外にも多くの読者がいて、連載を終えた後、主人公たちの子供世代が活躍する続編も制作されました。

ナルトは学校で教わる基本的な忍術も使えない落ちこぼれでしたが、その夢は里1番の忍である「火影」になり、里の人間全員に自分の存在を認めさせること。というのも、彼はなぜか里の人間から嫌われ、迫害されていたからです。

実は、ナルトにはかつて里を壊滅の危機に陥れた尾獣と呼ばれる化け狐・九尾が封印されていたのです。かつて自分たちの仲間や家族を殺した九尾が体に宿っているナルトのことを、里の人間たちは受け入れることができないでいました。

生まれながらに過酷な運命を背負わされたナルトは、努力と負けん気で力をつけ、仲間を増やし、強敵と戦いながら物語が進んでいきます。

同じくジャンプの看板作品『ONE PIECE』が世界を冒険するストーリーなのに対し、『NARUTO』はただひたすら生まれた里を守る物語です。対照的と言っていい2作品が同時代の2大ヒット少年漫画になったのはなかなか興味深いものがあります。

 

5位:錬金術で弟を救え

鋼の錬金術師

累計発行部数が7000万部(2017年3月時点)を突破した不朽の名作!「ハガレン」の略称は、誰もが1度は耳にしたことがあると思います。世代を超えて愛されている文句なしのファンタジー漫画です。

少年時代に最愛の母を失ったエドワードとアルフォンスのエルリック兄弟は、錬金術の最大のタブーと呼ばれる「人体錬成」によって母を生き返らせようとします。しかし人体錬成は失敗に終わり、母は生き返らず、兄のエドワードは左足を、弟のアルフォンスは全身を奪われてしまいます。

全身を失ったアルフォンスは生死をさまよっていましたが、エドワードは自分の右腕を差し出す代わりに、弟の魂を金属の鎧に定着させ、何とかアルフォンスは「鎧」として生き延びることが出来ました。

エドワードは自身とアルフォンスの体を元に戻すため、錬金術を用いながら長い旅に出かけるのでした……。

作品の魅力は、なんといってもエルリック兄弟の絆の強さです。背の低い錬金術師の兄と、鎧の体をもつ弟という奇妙な組み合わせですが、お互いを思いやる気持ちは非常に強いです。

兄のエドワードは弟の体を元に戻すため、危険を冒してでも手がかりを探していきます。一方アルフォンスは時に人間の姿でないことに思い悩みながら、兄を全面的に信頼し、兄とともに戦いに挑みます。

ときにエルリック兄弟は残酷な運命に巻き込まれてしまいますが、負けじと力強く生きる姿には感動するはず。もちろん仲間同士や親子、敵同士の絆にも心打たれます。

また人間たちの「弱さ」も巧妙に描かれています。タブーを冒して「人造人間」をつくろうとする欲深さ、人の命を奪う残酷さや弱さなど、人間の心理が丁寧に表現されているのも本作の魅力です。

全27巻というボリュームですが、あっという間に読んでしまうほどテンポがよく、完成された作品といえます。感動のラストシーンもお見逃しなく!